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Mon.

ロゴスの名はロゴス

出張中に読んだ本、その1。

呉智英、という評論家をご存知だろうか。他人が書いた新聞のコラムや、雑誌への寄稿から、誤った言葉遣いや表現を集めてきては痛烈な批判をして楽しんでいる人である。もとい、自分自身は言葉の専門家ではないと前置きしつつ、日本語に対して常に論理(ロゴス)的に考え、相当の拘りを持っている人である。

この作家との出会いはそれほど前ではなく、何回か前の出張に持っていく本を選んでいるときに、「言葉の常備薬」というエッセイを手に取ったのがきっかけ。うがった見方をすれば単なる薀蓄野郎なのだが、日頃、正しい日本語を使おうと心掛けている小生に取っては、まさに邂逅であった(ブログ上では2ちゃんねる用語を始め、相当いい加減な言葉遣いではあるが…)。

内容紹介として、今回得た知識のうち2つほど抜粋すると(一部本文に書かれていない内容を含む)、

ハーレクインは少女向けの小説であることから、どこかの女王様か何かと勘違いしがちだが、実際には中世イタリアで演じられていたコンメディア・デッラルテという即興劇に出てくる道化師で、仏語でアルルカン、伊語でアルレッキーノというらしい。綴りも~queenではなく、Harlequinである。
タックス・ヘイブンは「税金天国」と勘違いしがちだが、実際にはtax heavenではなく、tax havenであり、havenには辞書を引いて分かるとおり、「避難所、退避地」の意しかない。また逆にheavenには「ei」という二重母音はどこにも出てこない。このあたりは、産経新聞のパリ支局長が誤ってしまうくらいだから仕方ないか。それにしても校閲部は何をやっているのだろう。

以上は、言葉のイメージに引っ張られて、誤った解釈をしている例である(少女小説だからqueen、税金がかからないからheaven等)。実際にはこれらの他にも、ことばに関する面白いエッセイが満載されている。

現在、空前の日本語見直しブームで、齋藤孝(声に出して読みたい日本語)などが売れに売れちゃったりして、小生などは「何を今さら」と少々興ざめの体なのだが、本書はそんなブームとは一線を画す、知的欲求を満たしつつ笑わせてくれる貴重な一冊である。

惜しむらくは、小生より2週間長く滞在する通訳さんに「何か面白い本ない?今持ってるの、読み終わっちゃったんだよね」と聞かれて、高杉良の小説(ザ・ゼネコン)と交換してしまったこと。もう一度買い直そうかしらん。

07:28 | 読書 | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑
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