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Sun.

行く前に書いておきたいこと

(妻のmixi日記を先に読まれた方は、内容がかぶっている点につきご容赦ください。)

本当はもう少し後に書こうと思っていたのですが、今この時期に悩んだ記録を残しておきたいので、今書くことにします。

実は現在、妻のお腹に新しい命が宿っています。
現在第13週(妊娠4か月)です。


しかし、単純に喜んでばかりもいられないのです。

1月ちょっと前のことだったでしょうか、検診から帰ってきた妻が、気の抜けたような顔をしていました。何を話しても虚ろな感じで、検診の結果もなかなか話そうとしません。

聞き出してみると、赤ちゃんに気になる所見があった様子。そこで、エコーの写真を見せてもらうと、首の後ろにむくみがあります。
担当医師によれば、このむくみはNT(Nuchal Translucency※)と言って、これの厚みが一定程度(一般に3mm)を超えると、子供が何らかの障害を持って生まれてくる可能性が通常より高いのだそうです(※もう少し詳しく知りたい方は、[特に女性の方は是非]「胎児 NT」で検索してみてください)。我が家の場合は、このとき2.8mm、次の週で4mm、一番厚いときで5mmと診断されました。

障害も様々で、ダウン症や心疾患、手足の奇形、脳の異常などいろいろなケースが考えられるのですが、NTがあったからといって必ず異常が出るわけではなく、あくまで「通常より可能性が高くなる」ということ。
これが厄介なところで、結局「障害があるのかないのか分からないけど、後で『もし障害がある子だと分かっていたら、私は産みませんでした』と言われたり、訴訟を起こされたりするのが怖いから、一応言っときますね」というのが医師の本音なのだと思います。
確かに、先般判決が出た福島県立大野病院の例を見るまでもなく、医療訴訟の数は多くなってきていますし、医師側が自己防衛に走るのも分からなくはありません。ただ、ネットで見る限り、妻と同じことを言われて不安のどん底にいる妊婦がかなり多いことが分かりました。
そもそもこの診断をするようになったのがここ数年のことで、NTの診断を受けても、実際には何も障害がなかったというケースもあるようですので、いたずらに不安を煽っているという見方もできます。

話は逸れましたが、結局妻は医師から、「(産む産まないを含め)今後どうするかご主人とよく話し合ってください」と言われて帰ってきていたのです。

正直、小生もその話を聞いたときは平静ではいられませんでした。
その日はセミの鳴き声が妙に大きく、粘りつくように聞こえたのを覚えています。

●どうやってダウン症の子供を育てていこうか、いや、そもそも自分に育てられるのか?(じゃあ、育てられなかったら堕ろすのか?)
●心奇形だったら、どこの病院がいいんだろう。病院の近くに家を借りなきゃな。
●定年までに数回行けるはずだった海外勤務も、これで完全にコースから外れたな…。
(実際に我が職場に、ダウン症のお子さんを持つ職員がおり、彼はお子さんの世話があるので、海外勤務を一度も経験していません。)
●ぶっちゃけ、幾らくらいお金が掛かるんだろう。
●長男は受け入れてくれるかな。彼のハンデにならないといいけど…。

などなど、様々な思いが次々に心の中に浮かんでは消え、かなり思考が混乱した状態でした。
結局その夜は寝付けず、朝の6時頃までインターネットでいろいろ調べてしまいましたが、自分なりの答えを出すのにそれほど時間はかかりませんでした。

当たり前過ぎる結論ですが、小生には、我が家を選んで来てくれた新しい生命を、この手で空に帰してしまうことはできません。もちろん、どんな子が来ても育てると決めた以上、羊水検査も意味のないことです。

ちなみに、羊水検査をすればダウン症(を含む遺伝子の異常)は100%分かりますが、それ以外の障害(心疾患、奇形等)は分からない、しかも、羊水検査を行うこと自体も流産のリスクを伴うという両刃の剣です。

次の日になり、妻に、
「まだ障害のある子を育てる覚悟はできてないけど、それでもやっぱり産もう!」
と伝えました。妻も同じ考えだったようでした。

しかし、少し後になり、自分の送別会でショックな話を聞くことに…。
前回の記事で書いた高校時代の同級生(現在2児の父)が、1人目と2人目の間に、NTの子供を堕ろすという経験をしていたのです。彼は、「ウチは2人とも育てる自信がなかったから、堕ろした」と割とあっさり言っていましたが、羊水検査もせず、20週近く(完全に人間の形をしています)で、障害がない子だった可能性もあるのに、堕ろしてしまうというのは、自分には想像できない選択肢でした。
もちろん、各家庭の事情があるし、悩んだ上での選択だろうし、彼のことを責めるのはお門違いです。育てる自信がない人のところに生まれてきても、子供も幸せではないでしょう(でも、小生も自信なんて一つもないんですけどね)。
なので、彼に対する怒りとかでは全くなく、何というか、上手く言えませんが、自分の同級生がそういう選択をしていたことが、ただ切なく、やりきれない思いになりました。

というわけで、現在も不安は取り除かれた訳ではなく、せっかく海外に行っても1年くらいで戻ってきてしまう可能性もあるのですが、家族の絆と仕事のキャリアは天秤にかけられるものでもありません。もちろん、健常児が生まれる可能性だってあります。

以前、この記事に書いたように、人生一寸先はどうなるか分かりません。海外に行っても、日々感謝を忘れず、しかし大げさにならず、淡々とやっていこうと思っています。

最後に妻のmixi日記を一部引用して、この記事を締めたいと思います。

=====*=====*=====*=====*=====*=====

命の重さ、尊さを日々感じています。

人がこの世に生まれてくる、ということ。
誰かを愛し、愛されて、命を全うするということ。
障害があるということ。
健常であるということ。

お腹に宿った小さな命は、ただ、生きようとしている。
私たちのところを選んで。

本当に本当にありがとう、と言いたい。

たとえ障害があろうとも、愛しいわが子。
何があっても頑張って産もう、と
今はとても満たされた思いに包まれています。


=====*=====*=====*=====*=====*=====

00:06 | 子供・育児 | comments (12) | trackbacks (0) | edit | page top↑
無事?赴任 | top | とりとめなく

Comments

# お久しぶりです。
第二子ご懐妊おめでとうございます。
そして、愛あるご決断尊敬します。
ポジティブでいてくださいね、いつも。
きっと、良いお子さんに恵まれると祈っています。

山本三郎著 「しいのみ学園」をお勧めします。
by: ドロシー改名遊子 | 2008/08/24 11:25 | URL [編集] | page top↑
#
ご懐妊おめでとうございます!
ただ、ただ、それだけです。本当に、めでたい!!!
奥様の日記から引用された言葉、私も噛みしめて読ませていただきました。
人それぞれ、考え方が違うのは当たり前ですが、cabronさんが選んだ選択肢が、私の中で正解だと思えたのがうれしいです。
私はもうすぐ妊娠8ヶ月を迎えますが、一人生んでいても、次の子も同じように生まれてくるとは限らない。
妊婦はいつでも幸せと不安に挟まれていますが、おなかの中で一生懸命生きようとしているわが子を守りたい、という強い気持ちは日々膨らんでいくものです。
私は過去、おなかにできた子を失ったことがあります。
そのときの喪失感・・生まれてきてくれたらどんな顔をしていただろう。きっと女の子だっただろう。笑ったらきっとかわいかっただろう。この手に抱きたかった・・
失ったその日から私の時間は止まりました。
何をしてても、毎日、その日のことを思い出さないことはありません。
どんな子であっても、会いたかった。
障害を持つ子を育てる苦悩ということは並大抵のことではないし、私も、どんな方でもその立場に立ってみないと本当にはわからないと思いますが、
おなかの子を失う喪失感は、それ以上に耐えがたいものではないかと思います。
愛する人との子供であるなら、なおさら。

私の妊娠を祝福してくださったとき、本当に嬉しかったです。
それと同じように、いやそれ以上に、いま私は素直にcabronさんを祝福したい気持ちでいっぱいです。
二人育児は一人育児よりずっと楽しい!と先輩ママさん皆がいいます。
どんな子であっても、もう一人のお子さんはその子にとって最適の遊び相手、話相手、一生かけがえのない存在になってくれる。
私も無事出産できるかいまは不安ですが、お互い二児の父、母になったときは、またイロイロ語りあいましょう☆
そして、お気をつけていってらっしゃいませv-7
by: かよ | 2008/08/24 11:40 | URL [編集] | page top↑
#
まずは御懐妊おめでとうございます。

うーん、わからない、
親になったことがないから当たり前なのでしょうが、、
正解ってなんだ??

生きてればいいこともある、
健常であっても生まれてから
無差別殺人でもやらかせば
親の苦労は変わらない、
尊い命
って考え方も理解できるし、
障害があって、苦労して自分がボロボロに
なったとき、果たしてその子を愛せるか、
って言われれば、自信がない、
ってのもわかるし、、うーーむ。。

えーと
cabronさんがくたくたになって
(ならないかもですが)
あー、年に1ぺん会うか会わないかの
まぁ、毒にも薬にもならないヤツに
ぐだぐだグチでもこぼして飲みてぇなぁ、
って時は呼んでください
そのくらいなら役に立ちますので。

ぐだぐだ駄コメですみません。
よりいっそう体には
気をつけていってらしてください。
by: 人猫 | 2008/08/24 20:09 | URL [編集] | page top↑
#
その人達にしかわからない気持ち、なった人にしかわからない気持ちってあります。
同じ立場にならない限りわからない二人の葛藤、思い。

だから私はただ妊娠おめでとうということと、二人の選択を尊敬、友達として誇りに思います。ということだけでしか言葉をかけることができません。

ただ1つ言えるのはどんな形であっても我が子は我が子。そしてあなた達2人の間に産まれるコは、間違いなくすばらしい両親の元に生まれ幸せだよということです。
私は以前から、cabronくんも奥様のことも年下だけど人間として本当に尊敬しているし大好きだよ。

by: ろしーた | 2008/08/24 22:39 | URL [編集] | page top↑
# ご無沙汰しています。
>遊子さん

すっかりご無沙汰してしまっていて申し訳ありません。
あまり時間がないときにお邪魔したのですが、どうも最近記事が書かれていないようだと勘違いし、早々に戻ってきてしまいました。

また、励ましのことば、ありがとうございます。
既に腹は括っているので、前向きではいられると思います。
「しいのみ学園」も古本でしか存在しないみたいですが、機会があれば是非読んでみたいと思います。
by: cabron | 2008/08/25 00:10 | URL [編集] | page top↑
# 母は強し
>かよさん

かよさんのご出産ももうすぐ。楽しみですね。

本当に妊娠・出産って奇跡ですよね。我が家もなかなかできないと思っていたところにまさかの2人目。これは絶対、わざわざ自分のところを選んで来てくれたに違いない、などと勝手に解釈してしまっています。

命って本当にはかなく、尊いもの。生まれてきたくても、それができなかった命。志半ばで散る命。
だからこそ、生まれようとしている命には精一杯応えてやりたい。

今回の件で、妻を見ていて、本当に強いと思いました。ネット上で見る意見には「育てていく自信がありません」といったものも多く、それも正直なところだよな、と思っていたのですが、妻は躊躇なく「どんな子でも産みたい」と言っていました。

またご報告しますね。
かよさんもお体を大切に、丈夫な赤ちゃんを産んでください。
by: cabron | 2008/08/25 00:27 | URL [編集] | page top↑
# その際は
>人猫さん

小生は妻と違って人間ができていないので(これは子育ての過程でよく分かります)、もしいろいろと苦労することになったら、きっとたくさん愚痴をこぼしてしまうことでしょう。
そのときはお言葉に甘えて、聞いていただきましょう。

おっしゃるとおり、無事に生まれてからも何が起こるか分からない。もしかしたら大事件を起こすかもしれないし、事故で親より先に死んでしまうかもしれない。

今後、本当にどうなるか分かりませんが、これから起こることを淡々と受け入れたいと思っています。
まずはその前に、自分の海外での仕事を頑張ります。

by: cabron | 2008/08/25 01:35 | URL [編集] | page top↑
# 自分は自分
>ろしーたさん

心温まるコメントありがとう。

なった人にしか分からない思い、いろいろあるよね。そういう思いを経験することによって、人の痛みがわかる人間だったり、バランスの取れた人間になっていくのだと思う(もちろん、経験しなければそうならない、という訳ではないけれど)。

我々、自分たちの決断を他人に押し付けるつもりは毛頭ありません。こういった場面に遭遇して、違った選択をする人もかなりいると思います(実際に、友人の友人[養護学校教諭]は、ダウン症児の数は実感として昔よりかなり減っている、と言っているそうです)。
ただ、自分たちが後悔しない選択をしたいな、と思っているのです。コメントしてもらったように、ウチに生まれて幸せだと思ってもらえるように頑張ります。

by: cabron | 2008/08/25 01:47 | URL [編集] | page top↑
#
ご懐妊おめでとうございます!
お腹の新しい命を、お二人で守っていく。。
強くて優しい奥様の日記とcabronさんの気持ちが伝わり
温かい気持ちになりました。

海外転勤なのですね。
奥様もご一緒に行かれるのですか?
お身体お大事になさって下さい^^
by: もこ | 2008/08/26 11:18 | URL [編集] | page top↑
# ありがとうございます。
>もこさん

コメントありがとうございます。

あくまで、小生と妻の考え方であって、他の人に押し付けるつもりはありません。

そう、そろそろ海外転勤なのですが、出産はこちらでするため、小生しばらく単身赴任です。生まれてくる子はもちろん、長男の一番可愛い時期に1年近く離れるのは、なかなか辛いですが、頑張ります。
by: cabron | 2008/08/27 23:19 | URL [編集] | page top↑
# 頑張って下さい!
少し前に一度この記事を読んだのに、コメントできずにいました。正直な所今もまだ、何と言ったらいいのかわからずにいます。

でも。よく、よく、言葉を選んだら。。やっぱり一番に沸いてくる言葉は、おめでとう、です。

そして。
cabronさんと奥様、長男くん、そして大切な赤ちゃんが、幸せに暮らしていけるよう、心からお祈りさせて下さいね。頑張って!!
by: とまと | 2008/08/29 22:12 | URL [編集] | page top↑
# お返事遅れました。
>とまとさん

重い話題で申し訳ありません。
実際には既にずいぶん前のことで、吹っ切れているので大丈夫です。

そして、新生活へのエールありがとうございます。
実際にお会いしたとき、いい報告ができるよう、日々自然体で前向きにやっていきたいです。
by: cabron | 2008/09/01 22:35 | URL [編集] | page top↑

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