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Sat.

プーチニズム

久々の読書感想文。

だいぶ前なのだが、アンナ・ポリトコフスカヤ著「プーチニズム 報道されないロシアの現実」(NHK出版)を読んだ。
なぜ今、感想文を書こうと思ったかというと、mixiで無邪気にプーチンを賛美している、あまりに能天気な日記を見かけたから。

その日記の趣旨はこうだ。

・エリツィン時代に蔓延した腐敗汚職の構造を断ち切ろうとした姿勢は評価できる。
・利権を貪るマフィアが暗躍するロシアでは、これぐらいの強力な指導者が必要だ。
・命がけの政治家であることは間違いない。

その他にもいろいろ書かれていたが、簡単に言うと、「プーチンは男の中の男だ、カッコイイ!」ってところだ。

無邪気と言っても、この日記を書いた人は38歳だったかな?
きっと新聞も読まないのだろう。

元FSBのリトビネンコ氏や、この本を書いたポリトコフスカヤ氏がロシア当局に暗殺されたことも、北海道で日本の漁船が銃撃されて漁師が1人亡くなったこと、さらに証拠隠滅のため、ロシア側が漁船を返還していないこと、など全然知らないんだろうなぁ。

まあ、小生だって、ものを知らないバカだからこそ、本を読むわけなんだけどさ。
バカは犯罪じゃないけど、バカと自覚しつつ知ろうとしないことは犯罪的ですらある、と思う。

で、感想。
ロシアの地名・人名が長過ぎるせいか、または、作者があらゆる関係者を全て登場させようとしたせいか、記述はやや冗長。
しかし、ロシアの現実は我々が新聞やテレビで聞きかじっている以上のものだということがよく分かる。上述の能天気な人が書いている、「利権を貪るマフィア」が活躍できるのは誰のおかげか、汚職をはびこらせているのは誰か、どうして石油会社ユコスは潰されたのか、国を守ろうと軍を志願した若者が実際にはどのように扱われているか。現実は生易しいものではない。
腐敗して国の質が低下していくだけ、スターリンの恐怖政治よりもタチが悪いかもしれない。
何より、この本の作者がその後暗殺されているという事実が、ロシアという国の理不尽さを雄弁に物語っている。
ロシア国民には悪いが、こんな国に生まれなくて本当に良かった…。

それにしても、
命と引き換えでないと物を言えない国って…。
翻って、我が国のジャーナリズムに、ここまでの覚悟があるだろうか。
ある訳ないか…。

いつも中国の記事ばかり書いているが、実はもっと危険な国とも対峙しているという現実は、もう少し多くの人に知ってほしい。

前の職場で、飯倉のロシア大使館に出向いて、先方の外交官と交渉したことがあるのだけど、自国の利益を一方的に主張するだけで、全く交渉にならなかったことを思い出した。
また、現在モスクワの日本大使館に前職の友人が1人出向しているのだが、よく仕事へのモチベーションを保てるなぁ、と思う。何かと大変だと思うけど、頑張ってほしい。

23:12 | 読書 | comments (4) | trackbacks (0) | edit | page top↑
盗っ人に告ぐ | top | 見えない敵

Comments

#
>何より、この本の作者がその後暗殺されているという事実が、ロシアという国の理不尽さを雄弁に物語っている。
<底知れぬ怖さがありますね。
啓蒙ありがとうございました。
ダニ治まりましたか?
小さい赤ちゃん、大丈夫ですか?
by: dorothy | 2007/09/30 23:54 | URL [編集] | page top↑
# お陰様で、
>Dorothyさん

ダニとの戦いは収束しつつあります。
赤ん坊にもうつらず、何とか事なきを得ました。
ご心配頂き、ありがとうございます。

「啓蒙」なんて、上から物を言うつもりは毛頭ありませんが、小生の知る限りでもかなり恐ろしい国であることをお伝えしたかったのです。まあ、我々が日常目にするニュースには、お隣の大国ほどは出てこないので、能天気な人がいても無理からぬことなのですが。
by: cabron | 2007/10/02 00:42 | URL [編集] | page top↑
#
さすが一つ歳をくわえただけあって
ますます社会派に・・・。
遠く異朝をとぶらえば・・・だけど、
どこかの国もだいぶ心配。
cabronさんのような「意思ある人」にワタシもなりたい。

というわけで、ハッピぃバースデイ!!
by: 盲田さん | 2007/10/02 23:05 | URL [編集] | page top↑
# 同い歳に
>盲田さん

なっちまいましたよ。
ゾロ目かぁ…(遠い目)。

小生は、盲田さんのように「趣味ある人」になりたかったりします。
今後もいろいろと貴稿から刺激を受けたいなと思っていますので、宜しくお願いします。

お互い、上手いことオヤジになれたらいいですね。
by: cabron | 2007/10/03 00:39 | URL [編集] | page top↑

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