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Sat.

マーシャル日記(お仕事編)

えーと、、、遅くなりました。マーシャル諸島共和国のお話です。
行き方は簡単!グアムからコンチネンタル航空の通称「アイランドホッパー」に乗るだけです。

なんて。
この「アイランドホッパー」がなかなかの曲者なのです。
恐らく、グアムから今回の目的地マーシャルの首都であるマジュロまでは直行で飛べば3時間くらいだと思います。ですが、その名が示すとおり、この便は飛んだと思ったらすぐ次の島に下りて、幾つもの島をつないでいきます。まさにミクロネシア連邦やマーシャル諸島の人たちにとっては生命線。
「停車駅」は、グアム-チューク-ポンペイ-コスラエ-クワジェリン-マジュロ-ホノルル、という感じです。グアム以降、最初の3つはミクロネシア、その次の2つはマーシャルです。なお、クワジェリンには米軍基地があります。
結局グアムから9時間近くかけて、何とかマジュロに到着。

前にも書いたのですが、今回のプロジェクトは水供給状況の改善です。
以前に書いた内容に微妙に誤りがありました。給水時間についてです。以前、週に1日、5時間のみしか給水されないこともあるという情報があったので、それを記事にしたのですが、それは98年に最大規模のエル・ニーニョが発生した際の干ばつによるものでした。とは言え、マーシャルは現在乾期なので、給水時間はやはり制限されていました。給水は午前・午後各4時間、給水日は月・水・金のみ。で、週に8×3=24時間でした。

いずれにしても、外国人観光客が泊まるホテルでも水が出ないことがあるのだから、深刻度はかなりものです。下の写真はトイレのタンク。空っぽです。ウ○コが流せなかったときは正直かなり焦りました…。
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先に書いたとおり、マーシャルには土地がありません。したがって、国内で最も広い平地は空港の滑走路。ここに降った水を、貯水池に貯め、ごく基本的なフィルター処理(砂ろ過+塩素注入)をしてから給水しています。しかしそれだけでは足りず、一般家庭では、屋根に降った雨水をタンクに貯水し、そのまま使っていることも多いです。

こちらは現在の貯水池。コンクリートで作った池の内面にビニールシートを貼っています。
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こちらは処理水槽。処理済の水なので、蒸発しては勿体ないので、上にもビニールシートがかけられています(オレンジのシートの下に処理した水がある)。
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古いフィルター(左)と新しいフィルター(右)。新しいフィルターはADB(アジア開発銀行:日本もたくさん出資しています)からのローンによるもの。様々な国、国際機関の援助なしにはやっていけません。
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島の末端にて。これは消火栓ですが、水圧計(右側のメーター)を取り付け、ここまで十分な水圧が来ているかをチェック。今回は大丈夫そう。
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海水汲み上げポンプ。トイレの洗浄などは、上水を使うと勿体ないので、海水を使うよう各家庭には指導しています。しかしこの海水による洗浄システム、上水道とは別に使用料が月に10ドルもするので、どの程度使用されているのかは微妙なところ。
しかも、下水はほぼ全てが未処理で海へ放流。環礁の内側でなく、外洋なので拡散され、まだ影響は少ないとのことですが。。。
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でも、環礁の内側にもこんな風にゴミが捨てられていたり、、、環礁の内側は、水の入替が起こらないので、一度汚れてしまうと、綺麗にするのは難しいのですが…。
総じて環境に対する意識は低いです。先進国と違って環境の知識も、埋め立ての技術もないし、仕方のないことなのかもしれませんが。
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給水車。結構立派です。
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こちらは、同じ敷地内にあった残骸。給水車の成れの果てでしょうか。島の至る所で、潮風に朽ち果てた車の残骸を見かけます。
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貴重な井戸水。地中に浸透した雨水が、その下にある海水とのわずかな比重の違いで、二層になっているのだそうです。でも、この貴重な資源(「淡水レンズ」と呼ばれる)は、取り過ぎたりすると壊れてしまい、二度と元に戻ることはありません。
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今回のプロジェクトによる新貯水池建設予定地。実は、この島にはビーチと呼べる場所がほとんどありません(岩場ばかり)。その中で貴重なこの場所(砂浜)を潰すことには個人的にはかなり抵抗があります…。
これだけ綺麗だということは、当然、水の入替が起こる外洋です。
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突然の闖入者に怒るヤドカリ。
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砂は、色で分かると思いますが、ほぼ100%珊瑚砂です。
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ああ、何ともったいない!
とは言え、ビーチで泳ぐ人がいないことから判断すると、この国の人に取って海はあまりに身近で、それほど貴重な場所でもないのかもしれません。いずれにしても、プロジェクトは初めの一歩を踏み出しました。

間にある先方政府とのディスカッションなどは全て省略し、、、

調印式。次のステップに行くには、マーシャル政府が、環境への影響などを十分に調査し、問題がないことを結論付けなくてはなりません。さて、このプロジェクト、次に進むことができるのでしょうか。次に進むとすれば、半年~7ヶ月後くらいに、小生が再度現地入りすることとなります。
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次回は、「その他編」をお送りします。
※でも、あまり期待しないでください(誰もしてないか…)。
 これまでの国のように、食べ物や町の様子について、あまり話せるネタがないのです。
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20:19 | 出張・旅行 | comments (11) | trackbacks (0) | edit | page top↑